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ユニバーサルデザイン

2025.06.09 月

目と耳で読書を楽しむ「マルチメディアデイジー」

昨今、日本の教育現場でも国際化・多様化が進み、日本語の教科書を理解するのがむずかしい外国人の児童が増えているのをご存知ですか?
そんな背景もあり、2024年7月から「教科書バリアフリー法」が施行。これまで障害のある児童のみが使用していた「マルチメディアデイジー教科書」が、外国人の児童も使えるようになったのです!

1.デイジー(DAISY※)とは?

絵や文字をかんたんに読むことができる「電子ブック」、耳で読書する「オーディオブック」、
2つのいいとこ取りをしたのが「マルチメディアデイジー」。

※DAISYは、「Digital Accessible Information SYstem」の略、日本語では「アクセシブルな情報システム」

イメージ図:電子ブック+オーディオブック

マルチメディアデイジーは、外国人や読み書きが苦手な人の学習に効果があると言われています。
学校の教科書や公共の図書館でも利用が広がっているのです。

イラスト:学校と図書館

2.どんな特徴があるの?

音声がどこを読んでいるのか、ハイライトで追いかけてくれる。
これが一番の特徴。
だから、読み書きが苦手な人にも学習効果があるのですね!

画面:ハイライト機能

また、画面の色、文字の大きさ、音声の速度など、
自分が使いやすいようにカスタマイズできる機能が、たくさんあります。

画面:カスタマイズ機能

さらに目次があり、読みたいところをクリック。
すぐにジャンプできるので、学校の授業でも使いやすそうです。

画面:目次機能

3.今後の可能性は?

ブライトでは、「ラジオ体操・みんなの体操」のマルチメディアデイジーを制作しました。

ラジオ体操の指導者講習会に視覚障害者が参加したとき、紙の本からは適切な情報を得られなかったのがきっかけです。
デイジーの制作途中、当事者から「音声だけでも正しい姿勢を分かりやすく解説してほしい」「文章は短く簡単にしてほしい」などの要望をいただき、実現しました。

画面:ラジオ体操のデイジー

このように、教科書以外でも目と耳で読書を楽しむ取り組みが進んでいます。

さらに、マルチメディアデイジーは国際標準規格。
アメリカやスウェーデンでも活用されています。

イラスト:色々な国籍の人々

SDGsの観点からもマルチメディアデイジーが、
世界中に広がっていくことを願ってやみません。

マルチメディアデイジーに興味をもたれた方は、下記WEBサイトからお試しで視聴してみませんか?

ブライトとSDGsのロゴ